行政書士の合格率
行政書士の合格率は、平均して7%前後となっています。平成16年から平成25年度の10年間で、一番低いのは平成17年の2.62%。100人受けて3人も合格しないのですから、かなり低い数字と言えます。しかしその数字はここ数年で上昇傾向にあり、平成25年度には10.10%と、10%超えを記録しています。
行政書士合格率の推移
年度 | 申し込み者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
平成16年度 | 93,923 | 78,683 | 4,196 | 5.33% |
平成17年度 | 89,276 | 74,762 | 1,961 | 2.62% |
平成18年度 | 88,163 | 70,713 | 3,385 | 4.79% |
平成19年度 | 81,710 | 65,157 | 5,631 | 8.64% |
平成20年度 | 79,590 | 63,907 | 4,133 | 6.47% |
平成21年度 | 83,819 | 67,348 | 6,095 | 9.05% |
平成22年度 | 88,651 | 70,586 | 4,662 | 6.60% |
平成23年度 | 83,543 | 66,297 | 5,337 | 8.05% |
平成24年度 | 75,817 | 59,948 | 5,508 | 9.19% |
平成25年度 | 70,896 | 55,436 | 5,597 | 10.10% |
出典・一般財団法人 行政書士試験研究センター(HP)
具体的な人数について確認してみましょう。ここ10年で一番低い数値である平成17年度は、74,762人が受験して、1,961人が合格しています。そして一番合格率が高かった平成25年度は、受験者数が55,436人に対し、合格者は5,597。これらの数字を比較してみると、受験者が減り、合格者は増えていることが、合格率を上げる要因になっていると分かります。
平成17年度の数字は、合格者数も合格率も、あまりに低すぎます。この数字を見ていると、どんどん気分が暗くなってしまいます。しかし全体として見てみると、合格者数は、だいたいにおいて5,000人前後で推移していることが分かります。この10年間で受験者数は減少傾向にあります。しかしいずれにせよ、毎年5万人以上が受験する、人気資格であることは間違いありません。
ここで注目したいのは、受験者数が変動しているのに、合格率の変動はさほど無いという点です。例えば平成24年度は59,948人が受験して、合格者は5,508人。平成25年度の受験者数は55,436人で、前年度と比べて4万人も減少しているのに、合格者は5,597人と、ほぼ変化がありません。
これらのデータから、「受験者数が変動したとしても、合格できる人の割合は変動しない」という推論が導き出せます。逆に言うと、ただ記念受験的に受けてみて、ラッキーにも受かってしまう、などという逸話は生まれえず、合格には合格するだけの理由がある、という推論も成り立つでしょう。
